映画で知った新しい世界
今の日本は大抵アメリカやイギリスから流れてくるものが溢れていて、
小さい頃からそういった国々の常識で作られたものになじんでいると
いつのまにかそれが自分の世界のルールであると思いこみます。
映画も然り、明快なストーリーがあって当たり前、笑いはここのポイントで
ピークはここで、オチはこう、といった展開方法しかないと思っていた小学生のはまぐりは
ある日、古いフランス映画にその概念を見事に裏切られて困惑しました。
支離滅裂、シュールなポエム、気まぐれのカタマリ。
その後高校や大学時代、英米の起承転結に慣れた頭で、
フランス映画を観るとたいていの場合モヤモヤしました。
その違和感はなぜ感じるのか。
それは既に自分に違うフィルターがかかっているかなんですよね。
自分のかけているフィルターがどんなものかを意識し直すと、
それを外すという試みにも繋がります。
そしてそれが新しい世界の扉を開き、理解する、あるいは
歩み寄るきっかけにもなるんだろうなと思います。
